from Manager

養老先生の蟲展で感じたこと💡

2024.08.27

こんにちは、マネージャーの大久保晶子です。

今日は栄養のことではなくて、美術館に行ってそこで最近感じていたことも繋がったので、お話していきます。

先日、鎌倉で養老先生の蟲展に行ってきました。展示会場自体は2つだけと少ないのに、見終わった後の満足度の高さにびっくりしました。

「蟲の観方から世界の見方を知る」という展示から、考えさせられることが大きいのだなと感じました。

モンシロチョウは、人間の目には見えない紫外線を捉えることができます。コレにより、オス・メスの区別もつきます。

モンシロチョウの世界から見た映像などあり、モノクロの映画を観ているようでとても興味深かったです。

あと、虫の匂いを嗅いでみよう!と2箇所あり

どんな虫の匂いかはわからないようになっていて、恐る恐る嗅ぐと甘い香りにびっくり❢

隣にカーテンで隠した答えを見て、またびっくり❢アメンボなんだー。実は甘い匂いがするからアメンボになったんだという説もあるみたいで、面白いなぁと思いました。

もう一つの匂いのところは、もっとわかりやすい匂いで、青りんごの匂いがしました🍏

すごく良い匂いだなーどんな虫だろう?綺麗な虫かな?と思って答えを覗くと…

えー❗️

カメムシ😳😳😳

オオクモヘリカメムシは、良い匂いなんだ!普通のカメムシと違う💡とびっくり。

楽しい展示の間には、養老先生の考えさせられる言葉もあり、それがものすごく良かったです。

教育のあり方について書かれていて、ハッとしたのは

「だからすべてが言葉の世界になってしまうともいえる」というところ。

言葉がその人の世界をつくっていて、自分も言葉を使って描写したり語ったりするのですが、言葉で言い表せないことも、世の中には沢山あります。

それを蔑ろにしていては、人と人との間の世界が見えない人間になりそうと考えさせられました。

↑こちらのハキリアリは、農業をするアリとして有名だそうです。知らなかったー!

ハキリアリは、巣穴の中で育てるキノコ🍄にとって良い葉を見つけると、音(振動)で仲間に知らせます。その音と振動を体験できるコーナーもあり、面白い!

↑この言葉も、ハキリアリの後にあり

「情報と実体の区別がついていない人」というところで、ハッとさせられました。

経営をしていて、こうしたら上手くいくという情報があったとします。でも実体=現場は生モノで常に変わります。そんな情報など役にも立たないのですが、情報を集めるだけ集めて分析しようとする人とは、基本的に全く話が合いません。いるよなー現代人、と思ってしまいます。

↑こちらゾウムシの模型を、コントローラーで色々な角度から見えるというもの。子どもにも大人気の展示でした😊

マダラアシゾウムシって、建築や航空宇宙工学などに応用できるかもと研究されているって凄いです。そんなに硬いって、どんだけー?って想像できなくて面白いです。

↑こちらも深い。私も、わかるや理解するという事に重きを置きがちです。意味を説明できないと理解していないと思います。

でも、ただ存在している。

それが実は1番大切なんだよな、とここで思い出させてもらいました。

私は、スタッフ教育に力を入れていますが、Attinaのスタッフ1人1人が、ただ存在している大切さを思いました。

↑こちらも、世界の人と日本人のあり方の違いを考えました。

最近、コテンラジオで有名な深井龍之介さんの話を聞きました。そこで日本人の特徴を話していて、その中の1つに、「日本人は欧米人などの人よりも、言語を優先しない。」や「欧米人は、心理は言語によって追求できると確信しているが、日本人は言語化すると心理に到達しないと思っている。」

その事もここで思い出しました。

日本人は、人という個人のまえに

人間であるという、人と人との間を大切にしていて

世界の中で存在している、という意識があるんだなと感じました。

↑こちらは、うゔ〜となりました。ゴキブリは許せないもんなー現代人だよなと。

でもこの養老先生の言葉は面白いです。

「ゴキブリはヒトの意識が作ったものではないという暗黙の背景がある」

「何をするかわかったものではない」そういうものは撲滅しようとする。

とは、なにもゴキブリだけのことでは無いよな。昔ユダヤ人が許せなかったから虐殺に至ったことなど、色々思い出しました。

ただ存在するだけなのに、ヒトの意識がつくったものではないと、ヒトが考えて撲滅するのは、確かに違うよなと思いました。

でもゴキブリは好きにはなれそうにありませんが😅

1つ目の会場でこれだけの言葉をいただき、2つ目の会場に養老先生がいました。

顕微鏡で虫の標本をひたすら作っていました。

そして、周りの方の質問に優しく答えていて

私もお話してみたくなり質問してみました。標本を沢山見てからだったので1つ疑問がありました。

私「素晴らしい標本の数々ですが、足が取れたり羽が破れたりすることは無いのですか?」という素人丸出しの質問にも、養老先生は優しく答えて下さいました。

養老先生「網で蝶々を採取すると、羽は破けてしまいますよ。なので、卵から孵化させて交尾させて卵を産んだら、可哀想ですが標本にするんです。ここにあるのは、全部欠けていないでしょう?」と答えて下さいました。

そうやって作っていたのかー!と改めて展示を見返してみました。

とても興味深かった、養老先生の蟲展でした。

真夏の暑い中でも、きっと小さな頃から虫取り網で虫を採っていたんだろうなーと想いを馳せながら

素敵な美術館を後にしました。

養老先生は、鎌倉市出身だそうです。今回偶然にもお目にかかれてLuckyでした✨

今日も、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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